【2025年版】プロが選ぶカーポートおすすめ10選!選び方と設置のポイント

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カーポートは、車を雨や雪、紫外線から守るための屋根です。ガレージと違って壁がないぶん、費用も工期も抑えられます。
ただ、カタログを開くと形も色も種類が多くて迷います。先に決めるべきなのはデザインではなく、耐積雪強度・耐風圧強度・サイズの3つです。ここを外すと、せっかく付けた屋根が雪で壊れたり、車が停めにくくなったりします。
この記事では、選ぶ順番と用途別のおすすめ、費用の相場、そして設置前に確認しておきたい法律の話までまとめました。
- 選ぶ順番:耐積雪 → 耐風圧 → サイズ → デザイン。最初の3つは後から変えられない
- 費用の目安:1台用で工事費込み20万〜40万円、2台用で35万〜70万円
- 見落としやすい点:カーポートは建築基準法上の「建築物」。建ぺい率に算入され、条件によっては建築確認申請が必要
- 比べ方:本体価格だけでなく、基礎工事と既存の撤去処分を含めた総額で比較する
著者情報
三沢大樹(Misawa Daiki)
自宅のリフォーム会社選びをする際に苦労し、結果的に失敗となってしまった経験から、人生にそんな何回もないリフォームに失敗してしまう人を無くしたいという思いからリフォーム情報メディアを立ち上げ。
早稲田大学卒業
宅地建物取引士試験合格
著書
「今すぐ始めるリフォーム会社のWEB集客」ASIN : B0F1FBVRKN

カーポートとガレージの違い
まず言葉の整理から。どちらも車を置く場所ですが、構造も費用も法律上の扱いも違います。
| 構造 | 費用の目安 | 工期 | 特徴 | |
|---|---|---|---|---|
| カーポート | 柱と屋根のみ。壁がない | 20万〜70万円 | 2〜3日 | 安く早い。風雨の吹き込みはある |
| ガレージ(車庫) | 四方を壁とシャッターで囲む | 200万〜500万円 | 1〜2か月 | 防犯性と保護力が高い。費用は大きい |
カーポートを選ぶ人が多いのは、費用対効果が高いからです。紫外線による塗装の劣化、雨だれによる水垢、霜や雪の付着。日常的に困ることのほとんどは、屋根があるだけでかなり防げます。
一方、盗難やいたずらへの対策、工具を置く作業スペースまで考えるならガレージになります。予算が10倍近く変わるので、何を守りたいかを先に決めてください。
カーポートの種類と屋根材
屋根の形と、屋根に張る材料、そして柱の位置。この3つの組み合わせで商品が決まります。
柱の位置で選ぶ
| タイプ | 構造 | 利点 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 片側支持(片持ち) | 柱が片側だけ | 乗り降りしやすく開放感がある | 風と雪にはやや弱い |
| 両側支持 | 柱が左右にある | 強度が高い | 柱のぶん出入りに気を使う |
| 後方支持 | 柱が後ろ側にある | 前面がすっきりして車の出し入れが楽 | 敷地条件を選ぶ。価格は高め |
積雪や強風が多い地域では両側支持が基本です。デザイン的には片持ちが人気ですが、条件によっては選べません。
屋根の形で選ぶ
| 形 | 特徴 | 向いているケース |
|---|---|---|
| 片流れ(フラット) | 片側に傾斜。最も一般的で価格も抑えめ | 住宅の壁際に寄せて設置したい |
| アール型 | 屋根が緩やかな曲線。柔らかい印象 | デザインを重視したい |
| 丸屋根 | アールより曲線が強い | 和風・洋風どちらにも合わせやすい |
| M合掌・Y合掌 | 2台分を並べて支える形 | 2台以上を同じ屋根の下に停めたい |
屋根材で選ぶ
屋根材は、明るさを取るか、丈夫さを取るかで決まります。
| 屋根材 | 特徴 | 向いているケース |
|---|---|---|
| ポリカーボネート | 軽くて光を通す。標準的な選択肢 | 透明感がほしい・積雪が少ない地域 |
| 熱線遮断ポリカーボネート | 紫外線と熱を抑える。夏の車内温度が上がりにくい | 日差しが強い地域 |
| 折板(せっぱん)鋼板 | 金属製で強い。光は通さない | 積雪や強風が多い地域 |
| アルミ形材 | 高級感があり耐久性が高い | デザインと耐久性を両立したい |
柱の高さで選ぶ
見落とされやすいのが高さです。標準タイプの有効高さは2.0〜2.2m程度。ミニバンやSUV、ルーフキャリアを付けた車では足りないことがあります。
ハイルーフ対応は有効高さ2.3〜2.5m程度、さらに高いロング柱仕様もあります。価格は標準より2万〜5万円ほど上がりますが、後から柱だけ替えることはできないので、迷ったら高いほうを選んでおくのが安全です。
将来的に背の高い車に買い替える可能性があるなら、その前提で選んでおいてください。
カーポート選びで外せない3つの条件
ここが本題です。デザインより先に、この3つを決めてください。

耐積雪強度:雪が降る地域は最優先
カーポートの屋根が壊れる原因で多いのが積雪です。一般的な標準タイプは耐積雪20cm程度で、雪の多い地域では冬を越せないことが起きます。
目安として、積雪のある地域なら耐積雪50cm以上、豪雪地域では100cm以上に対応した強化タイプを選びます。カタログには「耐積雪◯cm」と明記されているので、必ず数字で確認してください。
注意したいのは、耐積雪の数値が「雪下ろしをしない状態で耐えられる上限」であることです。雪が積もったまま次の雪が降れば、その分は加算されていきます。豪雪地域では、こまめに雪下ろしをする前提で強度を選ぶ必要があります。
耐風圧強度:台風の多い地域で効く
風に対しては、耐風圧強度が「風速◯m/秒相当」という形で示されます。標準的なものは風速38m/秒前後、強化タイプでは46m/秒程度まで対応します。
構造の選び方も効きます。柱が片側だけの片持ちタイプは出入りしやすい反面、両側に柱があるタイプに比べると風には不利です。海沿いや風の通り道になっている敷地なら、両側支持を選んでおくほうが無難です。
屋根材が飛ばされるのを防ぐ「屋根ふき材の飛散防止」オプションもあります。台風が多い地域では検討する価値があります。
サイズと動線:停めやすさは数字で決まる
1台用の標準サイズは幅2.7m×奥行5m程度です。SUVやミニバンなど車幅のある車なら、幅3m以上を見ておくと乗り降りが楽になります。2台用なら幅5m以上が目安です。
カタログのサイズだけで決めず、実際に停める動きを確認してください。間口が狭い、進入路がカーブしている、道路との段差があるといった条件があると、数字上は入っても実際には切り返しが必要になることがあります。
ドアを開けたときの余裕も大切です。壁際に寄せすぎると、乗り降りのたびに体をひねることになります。
台数別|サイズと選び方の目安
1台用
標準は幅2.7m×奥行5m。軽自動車やコンパクトカーなら幅2.4mでも収まりますが、車を買い替えたときに入らなくなるリスクがあるため、将来の買い替えも考えるなら2.7m以上をおすすめします。
費用は工事費込みで20万〜40万円程度。耐雪・耐風の強化タイプなら30万〜60万円です。
2台用
幅5m以上が目安。柱の配置で2種類に分かれます。側面に柱を立てる「ワイドタイプ」と、中央で支える「合掌タイプ」です。
合掌タイプは中央に柱が来ないぶん乗り降りしやすい一方、構造が複雑になり価格は上がりがちです。敷地の形と予算で選んでください。
費用は工事費込みで35万〜70万円程度。強化タイプでは80万円を超えることもあります。
3台以上・縦列駐車
3台以上になると、柱の本数と基礎の数が増えるため単価が上がります。60万〜120万円程度が目安です。
縦列(タンデム)で停める場合は、奥行き10m前後の細長いカーポートになります。中間に柱を立てるかどうかで、強度と使い勝手が変わります。
カーポートの費用相場
工事費を含めた総額の目安は次のとおりです。
| タイプ | 工事費込みの目安 | 補足 |
|---|---|---|
| 1台用(標準) | 20万〜40万円 | 幅2.7m×奥行5m前後、ポリカーボネート屋根 |
| 1台用(耐雪・耐風強化) | 30万〜60万円 | 折板屋根や強化フレームを使う場合 |
| 2台用 | 35万〜70万円 | 幅5m以上。合掌タイプは価格が上がる |
| 3台以上・特殊形状 | 60万〜120万円 | 柱の本数や基礎の数が増える |
幅が大きいのは、本体のグレードに加えて基礎工事の条件で金額が動くためです。

見積もりを比べるときは、本体価格だけを並べても意味がありません。基礎工事は地面の状態によって変わりますし、既存のカーポートやブロックの撤去処分が入るかどうかでも総額は変わります。
オプションの費用
| オプション | 費用の目安 | 効果 |
|---|---|---|
| サイドパネル(横の雨よけ) | 3万〜10万円 | 吹き込みを防ぐ。風の抵抗は増える |
| LED照明・センサーライト | 2万〜8万円 | 夜間の乗り降りと防犯に効く |
| 雨樋の延長・雨水の逃がし | 1万〜3万円 | 隣地への雨だれ対策 |
| EV充電用コンセント | 3万〜10万円 | カーポート設置と同時が安い |
| 屋根材のグレードアップ | 2万〜8万円 | 熱線遮断タイプへの変更など |
EV充電設備は、カーポートの工事と同時にやると安く済む代表例です。あとから増設すると配線の引き直しや掘削が別途必要になります。
目的別|どのカーポートを選べばいいか
条件の決め方が分かったところで、よくある状況ごとに選び方をまとめます。
雪が積もる地域に住んでいる
耐積雪50cm以上、豪雪地域なら100cm以上。屋根材は折板鋼板が第一候補です。ポリカーボネートは光を通す代わりに雪には弱く、積雪地域では選択肢から外れることが多くなります。
柱の本数も重要です。片持ちタイプは雪に弱いため、両側支持または柱の多い構造を選びます。1台用でも柱が4本あるタイプのほうが安心です。
台風や強風が多い地域に住んでいる
耐風圧強度が風速46m/秒相当まで対応した強化タイプを検討します。加えて、屋根材をしっかり固定する飛散防止オプションがあるかを確認してください。
海沿いの地域では、塩害によるアルミの腐食も考えておきます。メーカーによっては塩害地域向けの仕様が用意されているので、海までの距離を伝えたうえで提案してもらってください。
2台以上停めたい
2台用は幅5m以上が目安です。柱を中央に立てる合掌タイプにすると中央の柱が邪魔になりにくく、乗り降りしやすくなります。ただし価格は上がります。
敷地に余裕がない場合は、1台用を2つ並べて連結する方法もあります。将来1台増える可能性があるなら、連結できる型番かどうかを確認しておくと後から足せます。
できるだけ費用を抑えたい
抑えどころは3つです。屋根材を標準のポリカーボネートにする、サイズを必要最小限にする、オプションを後回しにする。この3つで、同じメーカーでも10万円前後は変わります。
逆に削ってはいけないのが耐積雪と耐風圧です。ここを落として屋根が壊れると、修理費と車の修理費の両方がかかります。強度は地域の条件に合わせ、それ以外を削るというのが、結局いちばん安く済む考え方です。
電気自動車を使っている・これから買う
カーポートの設置とEV充電設備の工事は、同じタイミングでやるほうが安く済みます。あとから充電用のコンセントを増設すると、配線の引き直しや掘削が別途必要になるためです。
屋根に太陽光パネルを載せるソーラーカーポートという選択肢もあります。初期費用は大きくなりますが、発電した電気をそのまま充電に回せます。導入を考えるなら、発電量の見込みと、屋根の強度が積雪条件を満たしているかを確認してください。
見た目にこだわりたい
性能条件を満たす範囲で、デザインを選ぶ余地は十分あります。柱と梁を細く見せたタイプ、木目調のカラー、屋根をアルミ形材にしたものなど選択肢は広がっています。
外構全体との調和も意識してください。門扉やフェンスと同じメーカー・同じ色で揃えると、まとまった印象になります。同一メーカーで揃えると割引がある場合もあるので、外構をまとめて計画している場合は相談してみてください。
メーカーごとの位置づけ
国内で流通しているカーポートは、LIXIL、YKK AP、三協アルミの3社が中心です。いずれも標準タイプから耐雪・耐風の強化タイプまで一通り揃っており、どこを選んでも極端な失敗にはなりにくいのが実情です。
たとえばLIXILは、柱と屋根の見付けを細くした「カーポートSC」、サイズ展開の広い「フーゴ」、風に強い折板屋根の「カーポートSW」といった構成で、用途別に選べるようになっています(LIXIL公式のカースペース一覧)。
メーカーで選ぶより、条件を満たす型番があるかどうかで選ぶほうが実用的です。どのメーカーでも、耐積雪・耐風圧・サイズの条件を満たす型番を出してもらい、同じ条件で見積もりを並べるほうが判断しやすくなります。
設置するタイミング|新築時と後付け
| タイミング | 利点 | 注意点 |
|---|---|---|
| 新築時にまとめて | 外構工事と一緒に施工でき、住宅ローンに組み込める場合がある | 建物の予算が優先され後回しになりがち |
| 入居後に後付け | 実際の駐車の動きを見てから決められる | 単独工事になるため諸経費が割高になる |
費用だけで言えば新築時にまとめるほうが有利です。重機や職人の手配が外構工事と共有できるためです。
一方で、住んでみないと分からないこともあります。日当たり、雨の吹き込む方向、実際に車を停める動き。1年住んでから決めるという考え方も合理的です。
どちらにせよ、新築時に「あとでカーポートを付けるかもしれない」と伝えておくと、基礎や配管の位置を配慮してもらえることがあります。
費用を抑える具体的な方法
カーポートは相見積もりで金額が動きやすい商品です。同じ型番でも業者によって仕入れ値と工賃が違うためです。
まず、型番と仕様を指定して2〜3社に出してもらう。「LIXIL カーポートSC 2台用 耐積雪50cm」のように条件を揃えれば、比較できる見積もりが出てきます。型番が違う見積もりを並べても、金額差の理由が分かりません。
次に、時期です。外構工事は年度末(1〜3月)と梅雨明けが混み合います。急がないなら、閑散期にあたる時期に相談すると工期にも余裕が出ます。
本体をネット通販で購入し、施工だけ業者に頼む方法もあります。本体価格は下がりますが、施工業者を別に探す必要があり、不具合が出たときの責任の所在が分かれます。保証を重視するなら、本体と工事を同じ会社にまとめるほうが安全です。
複数の外構工事をまとめるのも有効です。フェンスや門扉、土間コンクリートを同時に頼めば、現場管理費と運搬費が1回で済むぶん総額が下がります。
設置前に確認しておくこと
カーポートは「建築物」にあたる
意外と知られていませんが、カーポートは建築基準法上の建築物として扱われます。屋根と柱があるためで、床面積は建ぺい率に算入されます。
つまり、敷地に対して建ぺい率の余裕がないと、そもそも設置できないことがあります。また、床面積が10㎡を超える場合や、防火地域・準防火地域に建てる場合は、建築確認申請が必要になります。
申請が必要かどうかの判断と手続きは、通常は設置業者が案内してくれます。ただし申請費用が見積もりに含まれていないことがあるので、見積もりの段階で「申請は必要か」「費用に含まれているか」を確認しておいてください。
敷地の境界と越境
屋根が隣地や道路にはみ出していないかも確認が必要です。境界ぎりぎりに設置すると、雨だれが隣地に落ちてトラブルになることがあります。屋根の先端が境界からどれだけ内側にあるか、図面で確認しておきましょう。
道路側に出ている場合は、道路斜線制限や、そもそも道路上に構造物を出せないという問題にもなります。
地中の状態
基礎を打つため、地中に水道管やガス管、浄化槽があると位置をずらす必要が出てきます。現地調査のときに埋設物の有無を確認してもらってください。ここを飛ばすと、着工後に追加費用が出る典型的なパターンになります。
カーポートの耐用年数|法定耐用年数45年と実際の寿命の違い
結論:「45年」は税法上の減価償却の期間で、実際に使える年数ではありません。実際の寿命は、先に傷む屋根材と、雪・風・塩分といった設置条件、日ごろの点検で決まります。
法定耐用年数は「金属造の構築物・その他のもの」で45年
法定耐用年数は、財務省令(減価償却資産の耐用年数等に関する省令)の別表で決まっています。アルミ製のカーポートは、構築物のうち「金属造のもの」の「その他のもの」に当てはめて扱われることが一般的です(e-Gov法令検索:減価償却資産の耐用年数等に関する省令)。
| 区分(別表第一) | 法定耐用年数 | 補足 |
|---|---|---|
| 金属造の構築物(その他のもの) | 45年 | アルミ製カーポートを当てはめることが多い区分 |
| 金属造の構築物(露天式立体駐車設備) | 15年 | 機械式などの立体駐車設備の区分 |
| 合成樹脂造の構築物 | 10年 | 樹脂が主体の構築物の区分 |
減価償却は、事業などの業務に使う資産の費用を分けて計上するための仕組みです(国税庁:No.2100 減価償却のあらまし)。自宅用のカーポートなら気にする必要はありません。店舗の駐車場や賃貸住宅の設備として設置する場合は、どの区分にするかを税理士や所轄の税務署に確認しておくと確実です。
実際の寿命は「部位」ごとに考える
| 部位 | 起きやすい劣化 | 対応 |
|---|---|---|
| 屋根材(ポリカーボネートなど) | 経年でひび割れ・変形・汚れ・変色が出る | 屋根材だけの交換ができる |
| ボルト・接合部 | ゆるみやガタつきが出る | 年1回の定期点検で確認 |
| 樋・排水部 | 落ち葉や砂で詰まり、柱まわりに水が回る | 清掃して水の流れを確認 |
| 柱・基礎 | ぐらつき、基礎まわりのひび | 施工した業者に点検を依頼 |
LIXILは、カーポートの屋根材について経年でひび割れ・変形・汚れ・変色が起きることがあるとしています(LIXIL公式FAQ:屋根材の劣化)。また取扱説明書では、年1回の定期点検でガタつきやボルトのゆるみがないかを確認するよう案内しています(LIXIL公式:取扱説明書)。
メーカー保証は2年。寿命の目安とは別
LIXILとYKK APのエクステリア商品の保証期間は、引き渡しから2年間(電装部品は1年間)です(LIXIL公式:エクステリア商品の保証/YKK AP公式:商品保証)。暴風や地震などの天災で性能を超える事態が起きた場合の不具合は保証の対象外で、LIXILは耐積雪・耐風圧の強度を超える地域に設置したことによる不具合も対象外としています。長く使うための第一条件は、地域の雪と風に合った強度を選ぶことです。
修理・交換の費用目安(LIXIL公表の概算)
| 内容 | 費用(税込) |
|---|---|
| 屋根材を再利用して修理(1台分) | 38,500〜61,600円 |
| 屋根材を新しくする(1台分) | 182,600〜270,600円 |
| 屋根材を新しくする(2台分) | 325,600〜529,100円 |
| 現場調査(作業を行った場合) | 14,300円 |
LIXILが公表している2024年4月時点の普及品の価格帯で、地域によって差があります(LIXIL公式FAQ:屋根材の修理にかかる費用の概算)。販売が終わった商品は部材が用意できないこともあり、その場合は本体ごとの交換を検討することになります。本体の交換費用は「カーポートの費用相場」の表が目安です。
交換を考えるサインは次のとおりです。
- 屋根材のひび割れや変色が広がってきた
- ボルトを締め直してもガタつきが残る
- 柱がぐらつく、基礎まわりにひびがある
- 傷んだ部材が販売終了で手に入らない
カーポートの維持管理
設置して終わりではありません。長く使うために必要な手入れを挙げておきます。
まず、屋根材の点検です。ポリカーボネートは紫外線で少しずつ劣化し、10〜15年で交換時期を迎えます。ひび割れや白化が出てきたら交換のサインです。屋根材だけの交換もでき、メーカーが公表している費用の概算は前の「カーポートの耐用年数|法定耐用年数45年と実際の寿命の違い」で紹介しています。
次に、雨樋の詰まりです。落ち葉や砂が溜まると水が溢れ、柱の根元に水が回ります。年に1〜2回は掃除してください。
柱の根元も見ておきます。基礎まわりにひびが入っていたり、柱がぐらついたりしていたら、早めに業者に見てもらってください。台風のときに一気に倒れることがあります。
雪の多い地域では、積雪のたびに雪下ろしを。耐積雪の数値は上限であって、余裕を見た数字ではありません。
カーポート設置でよくある失敗
実際に設置した人がつまずきやすいポイントを挙げておきます。
いちばん多いのがサイズの測り方を間違えるケースです。カタログの幅は柱の外側どうしの寸法で、実際に車を停められる有効幅はそれより狭くなります。「2.7mだから大丈夫」と思って設置したら、ドアを全開にできなかったという話は珍しくありません。有効寸法で確認してください。
次が高さです。設置したあとで背の高い車に買い替え、屋根にぶつかりそうで入れられない。柱の高さは後から変えられないので、将来の買い替えまで考えておく必要があります。
3つめが雨だれの向き。屋根の傾斜が玄関側を向いていて、雨の日に濡れずに家に入れない。あるいは隣地側を向いていて苦情になる。傾斜の向きと雨樋の位置を図面で確認してください。
4つめが、既存の外構との干渉です。門扉が開かなくなった、植栽が日陰になって枯れた、自転車置き場が使えなくなった。カーポート単体ではなく、敷地全体の使い方で考える必要があります。
最後が強度不足。予算を優先して標準タイプを選び、数年後の大雪で屋根が潰れた。修理費と車の修理費の両方がかかるので、ここだけは地域の条件に合わせてください。
カーポートと火災保険
台風や大雪でカーポートが壊れた場合、火災保険で補償される可能性があります。
多くの火災保険では、建物に付属する「門・塀・車庫」などの付属建物として扱われます。契約時にカーポートが補償の対象に入っているか、風災・雪災の補償が付いているかを確認しておいてください。
注意点は、経年劣化による破損は対象外ということです。また、免責金額(自己負担額)が設定されている場合、修理費がそれを下回ると支払われません。
被害に遭ったら、修理前に写真を撮っておいてください。被害状況が分かる写真がないと、申請が通りにくくなります。
カーポートに関するよくある質問
固定資産税はかかる?
一般的なカーポートは、3方向以上が壁で囲まれていないため、固定資産税の課税対象となる「家屋」には該当しないとされています。一方でシャッター付きのガレージのように壁で囲まれた構造は、課税対象になる可能性があります。判断は自治体によって異なるため、心配な場合は設置前に市区町村の資産税課へ確認してください。
DIYで設置できる?
組み立てキットとして販売されている商品もありますが、カーポートは基礎工事が必要で、強度と安全に直結します。基礎が甘いと強風で倒れる危険があり、建築確認申請が必要なケースでは手続きも伴います。屋根の脱着など部分的な作業は別として、設置自体は業者に依頼するのが現実的です。
工期はどれくらい?
1台用の標準的なカーポートで、基礎工事から設置まで2〜3日程度が目安です。ただしコンクリート基礎の養生期間が必要なため、着工から使えるようになるまでは1週間ほど見ておくと安心です。既存のカーポート撤去が入る場合はさらに1日程度加わります。
雪が積もったらどうすればいい?
耐積雪の数値まで放置してよいわけではありません。積もったまま次の雪が降れば重量は加算されますし、屋根の一部だけに偏って積もると想定外の荷重がかかります。豪雪地域では、こまめに雪を下ろすことを前提に強度を選んでください。屋根に上って作業するのは危険なので、雪下ろし棒などを使います。
後から2台用に広げられる?
商品によっては連結して拡張できるタイプがあります。将来的に車が増える可能性があるなら、購入時に「連結可能な型番か」を確認しておくと選択肢が残ります。ただし敷地の建ぺい率に余裕があることが前提です。
耐用年数はどれくらい?
税法上の法定耐用年数は45年(金属造の構築物の「その他のもの」)ですが、これは減価償却の期間で、実際に使える年数とは別です。実際には本体より先に屋根材が劣化するため、途中で屋根だけ交換するのが一般的です。アルミ本体は20〜30年程度、屋根のポリカーボネートは10〜15年程度が目安と言われます。詳しくは「カーポートの耐用年数|法定耐用年数45年と実際の寿命の違い」で整理しています。塩害地域や積雪地域では、条件によって短くなります。
保証はどうなっている?
LIXILやYKK APのエクステリア商品のメーカー保証は、引き渡しから2年間(電装部品は1年間)です。暴風や積雪などの天災で性能を超える事態が起きた場合の不具合は対象外で、LIXILは耐積雪・耐風圧の強度を超える地域に設置した場合の不具合も対象外としています(LIXIL公式:エクステリア商品の保証)。自然災害による破損は火災保険で補償される場合があるので、加入している保険の内容を確認しておいてください。
近隣への配慮で気をつけることは?
雨だれと雪の落下方向が最大のポイントです。屋根の傾斜が隣地側を向いていると、雨水や雪が隣の敷地に落ちます。設置前に傾斜の向きを確認し、必要なら雨樋を延長してください。工事中は数日間騒音が出るので、着工前に挨拶をしておくと円滑です。

